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2020/10/15

さらば500!

  500と言うのは、もはや旧愛車となったFIAT500S AUTOMATICAのことだ。病気と言うか体調不良が原因で面倒が見切れない状態が2年以上続き、本日ついに手元から放した。「手放すしかない」と腹決めした3月末には、いい歳してちょっと泣いてしまった。本当はGWごろには手放している筈だったが、かの流行り病の影響もあって今月まで遅れてしまった。

 まぁ、歳を取りつつ身の回りのものを整理していく過程で、割と最後まで残ったといってよい「自分のアイデンティティとのリンクが強い」、まさにお気に入りアイテムだった。限定仕様車で、しかもディーラー割り当ての1台は既に売約済だったので、入手の際にはディーラーの担当の方に結構無理をお願いした。

 さらば500!良き出会いがあらんことを!

2015/02/26

あなたの車のターボは?

 東洋経済オンラインの記事「三菱重工とIHI、ターボ事業が大繁忙の理由」を読んで思わず「へぇー」。
自動車用ターボは、米ボルグワーナーと米ハネウェル、三菱重工、IHI(石川島播磨重工)の4社で市場の9割以上を寡占。以前は米系2社で6割以上のシェアを占めていたが、日系2社が徐々に勢力を増し、現在は4社ともシェア2割台でほぼ拮抗している。
 で、自分の車(FIAT 500 Twinair)のターボチャージャーはどこ製なのか調べてみたところ、やはり三菱重工系だった。 オランダのMitsubishi Turbocharger and Engine Europe B. V.はフィアットだけでは無く、PSA(プジョー、シトロエン)、BMW、ポルシェにもターボチャージャーを供給しているとのことだ。ボッシュなどの自動車部品では有名どころもターボチャージャーサプライヤーたらんと頑張っているようだが、シェアはまだまだということらしい。

 Twinairエンジンは空冷2気筒エンジンで排気量は900ccもない。だが、1900回転という比較的低回転数で十分なトルクが得られる面白いエンジンで、街中をキビキビ走り抜けたい(キビキビ走り抜けてるつもり)向きには向いた仕様だと思う。アクセルを踏み込んでいくと、踏み込んだ分だけもりもりとトルクが増していくのが感じられるストローク範囲があるのだ。これは他の車では感じた事が無い不思議な感覚だ。

2014/11/22

FIAT 500 Twinair Dualogic インプレッション - 1年間乗ってみて

インプレ最終回、結論から言えば「ぞっこん」です。

まずは前提となる条件からのおさらい。
  • 車はTwinairエンジン、Dualogic(オートマチックモード付きクラッチペダルレスシーケンシャル5段トランスミッション)、 ただし足回りのセッティングはほぼマニュアル車500Sと同等。
  • 乗り換え前の車は、先代のFIAT Nuova Panda Plus、1.2ℓFIREエンジン、Dualogic(同上)。
  • 用途は主に通勤で方道約9km。行き(出勤時)のみ軽い渋滞あり。高速道路使用は年に2、3回で方道70~150km。 
  • エコモードは酷い渋滞時以外は未使用、スタート&ストップは基本的に常時ON。
  • 停止のための減速時以外はマニュアルモードでシフト操作、エンジンブレーキも多用。
 ただでさえ足回りが日本車一般と較べて硬めの欧州車でかつ スポーツ仕様なので、明らかに足回りは硬いです。道路事態やマンホールの段差をもろに拾うので、好き嫌いは分かれるでしょう。私自身は運転しながら路面状態が把握できる方が好きなので、むしろ好ましいぐらいです。コーナリング時の車体のロール(横方向傾斜)はほぼ0で、ここは一旦ロールはするもののきっちり戻る(コーナリング後に反対方向へロールすることがない)先代Pandaとも味付けが違います。

 先代Pandaでは50km/h以上でのコーナリング時に感じたアンダーステア感(ハンドルを切ったほど曲がらない)は全くありません。少なくとも街乗りで使う速度域(70km/h以下)ではアンダーステアは感じません。その代わり、先代Panadaでは登り坂のカーブで多用したタックイン(コーナリング時にアクセルを緩めて速度を落とした瞬間に、ハンドル角度はそのままでもきゅっとより曲がる。)は使えません。一般的にアンダーステアが出るという事は「車がそういう運転はやめてと言っているに等しい」訳ですから、先代Panadaにとっては厳しい運転をしていたという事でしょう。実際、先代Pandaではコーナリング時にタイヤが鳴る事が多々ありました。が、500ではタイヤを鳴らしたことはまだ一度も有りません。ステアリング感は高速道路走行時でも変わらず、「ハンドルを切った分だけ曲がる」という感じです。500で初めて高速道路を運転した際、アンダーステアが出ることを前提に先代Pandaの感覚で車線変更をしたところ、あまりに急激に曲がったのでびっくりしたぐらいです。

 先代Pandaと較べると重量は+5%、ただし馬力は+30%ですから、動力性能には今のところ不満はありません。Twinairエンジンの応答性は非常に高く、これまた「アクセラレータ ペダルを踏んだ分だけ回る」といった感じです。3000回転を狙ってアクセラレータペダルをやや深めに踏み込んだ状態で2400回転を越えたらマニュアルでシフトアップという加速操作なら、3速に上げた時点でほぼ60km/hに達してしまいます。最大トルクが1900回転で出るのがTwinairエンジンの特徴(FIRE系エンジンは3000回転付近)で、これが良好な加速特性に寄与していると思います。このためFIRE1.2ℓエンジンを搭載した先代Pandaの「3速で引っ張って」とは一味違います。気を付けないといけない点は、アクセラレータペダルの踏み込み具合はそのままで5速までシフトアップするとストレス無く80km/hを余裕で越えてしまうこと。望む通りに「加速し、止まり、曲がる」ため一体感は得やすいのですが、「ドライバーが車の一部になって」エンジンや車自体が望むような運転をしてしまうと道路交通法i違反は必至です。

 速度は160km/hまで確実に出ます。ちなみにカタログスペック上の最高速度は170km/h超です。120km/h辺りまでの加速にはエンジンのトルクが太い2000回転超の領域が使えるので何らストレスはなく、高速道路合流時に速度不足となるような心配もありません。140km/h辺りでドアミラー付近からの風切り音が気になり始め、加速感は頭打ちになってきます。ただし、高速道路での追い越しのための110km/h付近から140km/h付近までの加速にはほとんどストレスはありません。高速道路でもアンダーステア感はほぼ無く、路面の凹凸はがつがつ拾うものの接地感が失われることはありません。ただし、これらはあくまでで好天時の話なので念の為。先代Pandaで雨天時に高速道路を走った際には、時折タイヤが滑ってるような感覚がありました。エンジン回転数は120km/h巡航時に5速で2800回転程度、アクセラレータペダルは気持ち踏んでいるだけなので瞬時燃費表示には平然と20~40km/ℓの値が示されます。エンジンを3000回転以上回そうとするとそれなりにアクセラレータペダルを踏み込む必要がある、といった感じでしょうか。なお、高速道路走行時にエンジン振動が気になることはありません。

 Twinairエンジンのトルクバンド下限は1400回転付近にあります。ですから、この辺りの回転数でアクセラレータペダルを踏み込むとエンジンは「どっどっどっ」とばかりに低振動数で大きく振動します。これは結構気持ち悪い振動で、「酔う」人がいるのも分かります。一度わざと1400~1600回転中心で運転してみたら30分程度で私も気分が悪くなりました。Dualogicをオートマチックモードにしておけば、シフトアップ直後にアクセラレータペダルを緩めるといった意地悪な運転をしない限りはこれらの回転数領域は使われません。マニュアルモードならば尚更回避は容易です。先代Pandaはエンジンのトルクバンド下限を積極的に使う事で大幅に燃費改善が可能(私の実績は3000km平均18.6km/ℓ)で、エコモードでもこの回転数領域を積極的に使うようになっていました。つまり、先代Pandaのエコモードは「エンジン回転数を上げない」というものでした。対して500のエコモードはシフトアップ時のエンジン回転数は通常モードと同等のまま、エンジンの燃料噴射量などを調整して燃費向上を図ります。この違いは、「Twinairエンジンではトルクバンド下限付近のエンジン回転数が振動のため使えない」という判断に基づくものだと推測しています。4速まではDualogicに任せてとにかく加速、巡航速度で可能ならマニュアルで5速にシフトアップして1700回転ぐらいを使う、という運転の方がだらだら加速するよりも平均燃費は良くなるんじゃないかと思います。私の500の実績は1000km平均で17.0km/ℓ。

 2気筒エンジンのためかエンジンブレーキは「エンジンの音の割には」効きません。特に2速で効かない印象で、減速時に2速にシフトダウンするとアクセラレータペダルを踏んでもいないのに「ぬるぬるっと僅かに加速する」感じを受ける事があります。この特性は正直不満、とういうかちょっと気持ち悪いところですね。Dualogicも熟成され、先代Pandaの鬼門であった「緩傾斜を1速で下っている際の自動半クラッチ解除時のかっくんがくがくがく」に類する「分かっていても避けられない」困った挙動は完全に無くなりました。

 走行速度メーターとエンジン回転数メーターのレイアウトは一部で「読みにくいのでは?」という声もありました。しかし、要は慣れとメーターのレンジ設定の問題です。2000回転超付近、60km/h超まで の運転条件であれば両者の針の位置は近くて一目で両方とも確認できます。また、Twinairエンジンならエンジン回転数はエンジン音、トルク変化を反映したアクセラレータペダルの踏込み量と加速感との関係で3000回転ぐらいまではメーターを見なくとも直ぐ分かるようになりますよ。

  さてFIAT 500 Twinair、癖はあるけどキビキビ感に満ちた良い車だと思います。少し寄り沿ってあげれば「癖は最大限生かすべき特徴」となります。ガチガチ行きたければマニュアルトランスミッションの500S、更にパワーが欲しければアバルトもあります。ちょっとなんちゃってクロス感は否めませんが500Xも控えています。現行PandaもTwinairエンジン搭載となりました。噂では500は千葉県の一部で物凄く普及してしまって食傷気味だとか、でもそれはあくまで「見た目」の話。同じ500でもFIRE1.2ℓ、FIRE1.4ℓ、Twinair、更にはアバルトとエンジンが変われば旋回半径(Twinairエンジンは小さいので前輪の最大舵角も大きく取れるそうです)どころか可能な走りも全く別物なのです。

2014/11/08

クライスラーの名前で出ています。

 愛車FIAT500 Twinairの一年点検に行ってきました。ちょっと健忘癖がある様ですが車としては問題無し。先代愛車のNuova Pandaが120km/hぐらいで加速が頭打ちという高速道路走行にはちと辛かったことを思うと、120km/hからも十分加速が得られるFIAT500 Twinairは周囲の流れに合わせるのが楽チン。

 さて、エントリタイトルはディーラーの担当者との雑談で出てきた話。エクステリアデザインという点に限れば、個人的に大好きな車はまずランチア・ストラトス、次いで先代(2代目)のランチア・イプシロンってあたり。だから先代イプシロンに乗っていた可能性もあった筈なんですが、日本国内に正規ディーラーが当時は無かった、と言うのが現実。

 二代目イプシロンが出たのは2002年。これを既に目にしている以上、デザイナーがTVCMで自らのデザインについて何を語ろうが、所詮日産のデザインインはランチアやルノーの劣化版にしか見えなかった訳です。特にリアのデザイン処理は日本車は総じて不格好、かつフロントとの不整合具合については個人的に醜悪さを感じる事が多いぐらいです。その辺りが分かっているのはスズキ、次いでマツダぐらいじゃないかなぁと思います。マツダが次点なのは処理方法が似た先行品があるためで、本当の実力が試されるのは現世代以降でしょう。ホンダは完全にデザイナーにタレント不在ですね、とにかく醜くて馬鹿っぽい、機能性とも完全に乖離しちゃってる。N-BOX/N-oneとHUSTLERとのエクステリアデザインの「質」の差は歴然、HUSTLERにはこの車にどういう外観を与えるべきか考慮した感が強いですが、N-oneなどは外観変えてみました感しかないですね。トヨタは整合性と言う点で日産やホンダと較べればマシですが、方向性と言うか何がやりたいのかが分からないというか、少なくとも「美」と無関係な感じで魅力は全くありません。スバルは近年やや迷走中、アクが強くなくなった分だけ受け入れやすくはなってます。ダイハツ、三菱自工のデザインにはここんところ見るべきものは無いですね。

 閑話休題。

 ランチアはアルファロメオと同様にフィアットグループです。が、「アルファロメオとランチアは同一店舗で扱ってはいけない」との決まりがあったため、そもそもアルファロメオの日本法人を起源に持つ当時のフィアット・ジャパンはアルファロメオとフィアットの併売故にランチアが扱えませんでした。このあたりの話をディーラーでしていたら、 「(三代目は)クライスラーで扱ってますよ。」とあっさり。

 帰宅後に調べてみると確かにその通り、1年以上前にクライスラーの名前で出てました。 プラットフォームもエンジンも500と基本的に同じの様です。ただし二代目と較べるとエクステリアデザインが明らかに米国車寄りとなったのはちと残念。ちなみにフロントグリル周りは6万円程度でランチア版に交換できるそうです。

 あと、赤色(所謂アルファロメオの赤色)の500特別仕様車がありましたが、先週のディーラー入庫時点でもうディーラー割り当て分は売約済みとなったそうです。「塊」感が出る色なので小さくて丸い500には結構合ってると思いますね。それとPanda 4x4もありました(白と黒のまさに正調Panda)。先代Nuova Pandaも4x4も国内販売されましたが、左ハンドルのみだったのが災いしてか売れなかった様です。今回は右ハンドルで6速マニュアルですが果たして?

 おまけ。フィアット500 ソレントへ行く - 太陽と海と500ツアー

2014/10/12

FIAT 500 Twinair、車載コンピュータは大丈夫?

 さて、私のFIAT 500 Twinairの燃費はざっくり17km/ℓ。この燃費だと、先代の愛車FIAT Nuova Pandaの経験を踏まえても平均時速は22km/hぐらいだ。実際、先週末の時点でもトリップメーターが表示する平均時速は22km/ℓだった。

 が、昨日何の気無しに平均時速をチェックすると…

 なんと3km/h。四度見ぐらいしてもやはり3km/h。

 車載コンピュータ、大丈夫?

2014/08/30

フィアット、直観、覚悟、幸運、ただし後悔は無し

 かつて「フランスはシトロエンを持っているが、フィアットはイタリアを持っている」とまで言われたそうである。シトロエンは国有自動車会社、対してフィアットは国をも支配する勢いを持つ大企業グループだったということだろう。現在のインドにおけるタタ・グループのスタンスが近いかもしれない。なんせタタは鉄鋼製品から自動車、トイレットペーパーまで供給する存在だ。

 フィアットは自動車製造から始まり、「陸に、海に、空に」を合言葉にあらゆるものを設計、製造、販売する一大企業グループに成長した。原子力を含む発電所用の機器製造などにも携わっており、「FIAT」のロゴの描かれた古い図面を仕事で目にすることが今だにある。が、驕れる者は久しからず、2000年ごろには倒産の可能性が当たり前に語られようになっていた。しかし、新経営陣の抜本改革が功を奏し、純粋な自動車製造・販売会社として完全に復活した。今は自動車部門を除いて全ての分野を分離、売却し、さらに米国クライスラーを合併して米国への足掛かりも得ている。ちなみに現在のアルファロメオ、ランチア、アバルトはフィアット傘下のブランドである。

 FIAT 500に乗っているとたまに「ルパン(三世)の車だね」と言われる。ディーラーの方と話をしたときも、「ルパンの車(の現代版)」を理由に購入した人が多いのだそうだ。ナンバープレートも某映画中の旧FIAT 500にちなむものを希望する人が少なくないらしい。だが以前のエントリでも書いた通り、私の中では新旧含めてFIAT 500とルパン三世とには一切の接点がない。

 現在のFIAT 500の原型はコンセプトカー「2+1(トレピウノ)」にある。「2+1」というのは基本2シート、シート配置をいじることで3シートにもできるという小型車コンセプトで、実際のところはコンセプトそのものよりも旧500のデザイン意匠が大胆に導入されたことが注目されたと記憶している。時期的にはフォルクスワーゲンの新型ビートルが好評を持って迎えられた時期と前後する。当時の私は自動車運転免許を取得すらしていなかったが、「2+1(トレピウノ)」の写真を見た瞬間に「10年後には私はこれを運転している」と「直感した」ことを明言しよう。この直観がなければ、未だに運転免許を持っていなかったかも知れないし、現在FIAT 500を愛車にしていることなんて尚更あり得ない。

 私の人生の大部分は「直観」による判断とその後の「幸運」からできていると言って良い。大学の選択しかり、研究室の選択しかり、就職先の選択しかりである。全ていきなり一点勝負であった。ポイントは「直観」による判断、選択を信じ、その一点は決して譲らないことであろうと思う。それは時に厳しいが、自分に言い訳するなんてことは願い下げだ。例え望むように事が進まなくなかったとしても、後悔として将来に禍根を残す可能性は個人的にはないと言って良い。逆説的だが、後で後悔するようなことをやること自体が一種の愚行という認識なのである。

 さて、結局FIAT 500の製品化までには「2+1」からほぼ5年を要した。そのため、先代かつ私の最初の愛車はFIAT Nuova Pandaとなった。運転免許取得の約1ヶ月前にアルファロメオ・フィアットディーラーが近所にオープンするという幸運な巡り合わせ付きであった。

 私が運転免許を取得したころのフィアット車の評判はと言えば、これは目も当られぬものだった。曰く、「高速道路走行中にエンジンが落下した」、「駐車していたらエンジンから出火した」といった具合で、サムスン電子のスマホもびっくりの酷さだった。イタリア在住の自動車関連ライターのコラムでも、フィアットディーラーの営業スタッフが「どうせもうすぐ倒産するんだから」と口にする様を紹介していたほどである。

 しかし既に触れたように、自動車製造・販売会社としてのフィアットは復活する。「我々の(品質管理における)ベンチマークはトヨタである」と明言した当時のCEOにちょっとシビれたが、その言葉に嘘はなかったということだろう。Nuova Pandaは「新生フィアット」を体現した良い車だったと思う。いわゆる「サンダル」、街乗りユースには全く文句のない車だった。これも一種の「幸運」だろう。

 さて、これまでの流れからだけならFIAT 500が発売されたとなれば直ぐにでも飛び付いていた筈なのだが、その直前に業務多忙を原因に「軽度のうつ」を発症して高価な買い物なぞできない状態となってしまっていた。実のところFIAT 500とNuova Pandaはプラットフォームを共有している。つまり極論すると、エンジンが同じであれば両者には外観とエンジンや足回りのチューニングレベルの差しかない事になる。初期のFIAT 500のエンジンはNuova Pandaと同じFIRE1.2ℓを搭載したモデルもあったから、極論とは言えあながち間違いとも言えないだろう。

 病気が原因で購入時期が当初の予定より4年ほど遅れた結果、Twin Airエンジン搭載車という選択肢を得ることができた。ターボ付き空冷2気筒エンジンとか、現在の日本車ではあり得ない方向性だ。優等生エンジンであるFIREに較べてれば癖は強いし、街乗りでは燃費もイマイチだ(実力でたった17km/ℓ!)。が、そのFIREエンジン搭載車ですら運転が楽しいのがフィアット車である、Twin Airエンジン搭載車となればどうなるだろうかと期待も不安も膨らんだものだ。Twin Airエンジンの搭載は私の中では「新型500らしさの獲得」以外の何物でもなく、「ついに乗り換え時期が来た」と確信したものである。例え不安が的中したとしても「好きでする苦労」は楽しいものなのである。一見すると私の行動はギャンブルだが、私の中ではどう転がろうが「勝ち」しかないのである。これは一種の「覚悟」とも言えると思う。

 FIAT 500というプロダクトの存在感が気になったという身にとっては、このような状況すらも幸運と呼ぶべきなのだろう。「覚悟ができるなんて、なんと幸せな!」

 私にとってのFIAT 500 Twin Airの購入は、約10年前の「直観」とその後の様々な「幸運」にやっぱり彩られている。

2014/05/10

フィアット「ツインエアエンジン」インプレッション- 春の燃費はどうですか

 うちのFIAT 500だが、気温の上昇とともに燃費向上が著しい。良いんじゃない?

 冬場は15.7km/?だったが、気温が10℃を越え始めた辺りから燃料メータの下がり具合が目に見えて減少、走行距離と給油量から求めた直近320kmの平均燃費は18.0km/?と、以前に乗っていたNuova Panda FIRE1.2のレベルにかなり肉薄してきた。通勤用途で街中しか走っておらず、かつ軽い渋滞にも巻き込まれている状況下では悪い数字じゃないだろう。

 燃費向上にはスタート&ストップ機能の寄与が大きそうだ。冬場は「なぜここで止める?」「なぜここで止めない?」とちぐはぐ感がかなりあったが、気温が10℃を越える辺りから納得できる動作となった。ジャム(スタートしない)発生はまだちょっと怖いけどね。

 運転条件は以下の通り。
  • 停止を前提とした減速時以外はDualogicは完全にマニュアルモード
  • エアコン未使用
  • エコモード未使用
  • 通勤距離は方道約8km、往路のみ軽い渋滞(平均時速約17km/h)あり
  • 10%程度の上り下り多数あり

FIAT 500L - GODZILLA - TV Commercial

 FIAT 500Lってどうですか、という辺りは置いといて、今度のゴジラの姿がトレーラーよりも良く分かります。肩から腕にかけての造形は「大アマゾンの半魚人(ギルマン)」を思わせちゃうなぁ…微妙。

2014/03/23

FIAT 500 Twinairのこの冬の燃費は…

 本ブログのアクセス解析の「検索キーワード」にも頻出するTwinairエンジンの燃費について、ざっくり冬場の4ヶ月間でどうだったかの簡単なまとめです。
  • 乗り出しから走行距離約1,500kmまでの平均燃費は15.7km/?。
  • 用途は主に通勤(方道8km)で、朝は若干の渋滞あり、帰りは割と道が空いた状態。緩く長い坂道多し。
  • FIAT PANDA 1.2FIREの燃費が冬場は16.2km/?程度だったこ事を思うと、必ずしも良い数字ではない。
  • 他の条件として、スタート&ストップはオン、エコモードは基本的にオフ。
  • Dualogicは渋滞時以外はマニュアルモードのまま。
  • エアコンは使わない。風好きなので、真冬でも窓全開ということもある。
エコモードの有難みはあまり感じない。ただし、これは好みの運転方法にも依存しているだろう。私は発進してからどんどこシフトアップして、できるだけ早く周囲の車の速度に合わせ、後はアクセルだけで微調整、上り坂だろうが下り坂だろうが同じ速度で走るのが好きだ。上り坂の入口前などではトルクが必要ならマニュアルでシフトダウンするし、下り坂などでエンブレを使うのも大好きだ。前方車間は取る方なので、普通に車が流れている状態ではブレーキは後方車両への注意喚起(カーブを抜けた後の信号が赤に変わるから止まるよ、とか)以外の目的では不要だ。実際のところ、PANDA 1.2FIREではこのような運転法が最も燃費が良いというオマケが付いた。

 エコモードではTwinairエンジンとてトルクが細いので、加速時には踏み込まざるを得ない。結果、瞬時燃費を見る限り、発進から定速に持っていくまでの燃費はエコモードの方が明らかに悪い。また、坂が多いのもトルクの細いエコモードと私の好きな運転方法との組み合わせには酷だ。

 PANDA 1.2FIREの夏場の燃費は冬場+1.5km/?だった。Twinairはどうなんだろうねぇ。

2014/03/18

フィアット「ツインエアエンジン」インプレッション- スタート&ストップのジャム

 FIAT500 Twinairには、エンジンのオートストップ&スタート機能がある。信号で停止などすると、自動的にエンジンが停止、ブレーキから足を離したりDualogic操作でエンジンが再スタートするという、最近の車では当たり前のように付いているアレだ。

 今日、初めてスタート&ストップ機能がジャムった。ブレーキを外してもシフトレバーを動かしてもエンジンが再始動しなかったのだ。結局キー操作でエンジンをかけ直すことになった。まぁ、想定外だったのでエンジンかけ直しまでに少し時間がかかったのだが、そういう状態で後ろからクラクション鳴らし続けられても逆効果だよね。気持ちはと~っても良く分かるけれども。

 FIAT Panda(2004)にはスタート&ストップ機能は付いていなかったが、何かのはずみでエンジンがかけられなくなることがあった。そんな時は慌てず騒がず、颯爽と車外に出て、車を前にちょっと押そう。或いはサイドブレーキがかかった状態で、前後に揺すってやろう。イメージとしてはちょっとタイヤを転がしてやればいいということだ。嘘のようにエンジンがかかるようになる。

 実は昔から私は「バグ引き」体質だ。プログラムのバグが悪さをするような入力データを高確率で作っちゃうのだ。間違った入力データを作っちゃう、という意味ではない。ピンポイントでバグが顕在化するマズい数字を入力してしまい、他の人がそのプログラムで経験したことがない無限ループ状態を引き起こしたりするという意味だ。そのような経験が多いせいで「バグの原因となり易いマズいソースコードの書き方」のサンプルが頭に詰まっているし、そういう辺りは勘が効くようになった。おかげでプログラムのデバッグの早さには定評がある。

 上述のPandaでのトラブル対策も実は直観によるもので、いきなり車をゆっさゆっさとしてみたことで解決した。この種のトラブルは大抵の場合「何かがピンポイントでマズい」。だから、ちょっとでも状態を変えてやればいい、という訳だ。

 まだApple Macintoshが本体+ディスプレイで100万円ぐらいしていたころ、友人が卒論作成に使っていた研究室のMacのHDが起動しなくなったそうだ。呼ばれたCanon販売(当時はCanonがMacを販売していた)の営業マンは事もあろうにいきなり本体を殴りつけ、それを見ていた友人は「もう卒論は間に合わない…」と観念したという。ところが、その直後にHDが起動して、なんとか難を逃れたそうだ。件の営業マンによると「45度上方からチョップを入れるのがコツ、グーは駄目」なのだそうで、友人は卒業までに2回ほどそれを自分でやったとかやらなかったとか。似たような経験は自分にもある。

 まぁ、500にしてもPandaにしてもMacにしても、たま~にジャムる分には可愛い。たま~に、で宜しくお願いしゃス。

2014/02/23

フィアット「ツインエアエンジン」インプレッション- 高速道路での印象

 今日は愛車FIAT 500のディーラー点検で、朝一からちょっとドライブ。方道で普通道約30km、高速道路約70kmで、往復で約200kmだ。平均燃費は19.0km/?、高速道路を使うとNuove Panda FIRE1.2(2004)より1km/?ぐらい良い。

 ささっと印象などを列挙しておこう。
  • 100km/hでのエンジン回転数は5速で2,500弱。この回転数付近ではエンジンに振動があり、ハンドル越しに細かい振動を感じる。
    瞬時燃費はざっくり16km/?以上、ECOモードにすると17km/?台まで上がる。が、周りの車の流れの速度が一定でないと、ECOモードではトルク不足から速度調整時にけっこうアクセルを踏込む必要があり、瞬間的に燃費が1ケタまで落ちる。本当にクルーズできるとき以外は、高速道路でのECOモード使用に旨味はないようだ。

  • 110km/h(速度メータの針が真上を向く)での回転数は5速で2,700~2,800、この回転数以上では上記のエンジンの振動はもう全く感じない。
    120km/hでの回転数は5速で約3,000、エンジン音はおそらく街中を走っている時よりも小さい。Nuova Panda FIRE1.2ではエンジンが金切り声をあげ始めた速度だったこととは実に対照的。5速でもトルクには余裕を感じる。

  • 100km/hからの加速力は、5速のままで160km/hまでスッといけるという印象のレベル。おそらくサイドミラーからと思われる風切り音が140km/h辺りから出る。160km/hとなるとさすがにエンジンは「回ってるぞ」という音を立てるが振動はない。むしろエンジン音が頼もしいぐらい。

  • 足回りが固めということもあってか、160km/hでも全く危ない感じがしない。ハンドルフィールも良好。

2014/01/07

フィアット「ツインエアエンジン」インプレッション- エコ運転への挑戦編3

 さて、うちのFIAT 500 Twinairくんだが、私の運転では16.0km/?がどうやら限界のようだ。Nuova Panda(FIRE 1.2)では冬場が16.2km/?、夏場が17.7km/?だったから、夏場は良くなるんじゃないかとは思う。

 まぁ、Twinairエンジンはすぐに3,000回転まで回っちゃうから、なかなか低回転数維持での運転は難しい。とは言え、何とかなるならDualogic設定を少しいじりたい。どうせシフトアップ/ダウンは手動でやっちゃうんだから、多少シフト設定が変わったところで運転には影響は出ない筈。
  • 3→2速へのシフトダウンが発生し過ぎる。トルクには十分に余裕があるのに2速シフトダウンされるケースが多い。

  • 3→4速へのシフトアップ条件がシビア過ぎる。トルク的にはほとんどアクセル開ける必要も無い条件で、回転数も2,000以上なのになかなかシフトアップさせてくれない。Nuova Pandaではひょういひょいと5速まで上げて定速運転できた、というところで3速のままというのは燃費的には間違いなく痛い。
で、結局どんな時に上記の事項が問題になるかというと、前の車が一定速度で走らない場合だ。高いギアが維持できない。現在の居住地は凹凸が多いのだが、上り坂でずるずる減速、下り坂でずるずる加速+加速し過ぎてブレーキ、というどう見ても燃費悪そうな迷惑な運転をする人が少なくないのだよ。

2013/12/30

アクセス解析:検索ワードラウンドアップ:その5

 本年最後のエントリとなります。皆さま良いお年を。

 さて、
  • 高出力電磁で嫌がせした人
    完全に意味不明…

  • フィアット500 ツインエア ツインエアエンジン etc.
    ツインエアはかなり癖があります。FIREエンジンとは別物です。
    単純に燃費やら動力特性やらでバランスが良いエンジンと言うならば、文句なくFIREエンジンに軍配が上がります。ツインエアエンジン車に乗っている身でナンですが、ツインエアエンジンはあまり好きではありません、でも楽しい、燃費もそこそこ。
    おそらく、ドライバーとしては楽しくて、エンジニアとしては癖の強さに疑問を持ってるんだと思います。マニュアル車やDualogic車でも積極的にシフトチェンジする人にはFIREエンジンはつまらない。アクセルとブレーキしか使う気のない人はFIREエンジンを選ぶべきでしょう。排気管以外は見た目変わりませんしね。

  • SynthMaster
    音作りをし、かつCPU負荷も気にする人には絶対お勧め、プリセットだけ使うという人には面白みに乏しいかも知れません。
    直ぐに音が出てしまうのも良し悪しですが、実は音作りの最初の敷居は高いかも知れないと最近思うようになりました。私はオシレータ部以外はほぼ同様のインターフェース構造を持つZ3TA+で散々苦労したので一目で何処を如何すればどうなるかが分かったのですが、これはピンポイントな幸運以外の何物でも無さそうです。だって、他のソフトシンセ操作には、Z3TA+の苦労なんてほとんど役に立ちませんから…フィルタ特性が全く違うが故にZ3TA+2ですら役に立ちませんでしたからね。

  • 3ds エラーコード 002-4
    気持ちは良く分かりますが、3dsと
    Lightwave3Dの相性は最悪です。っつーか3dsの規格自体が酷いものです。高価なファイルコンバータが売れたのもむべなるかな、と言ったところでしょう。
    Lightwaver(死語)には、3dsで作られた既存のモデルに頼らない覚悟が求められました。つまり、かつてのLightwave3Dユーザは「自分に必要なモデルは全て自分で作っていた」のです。

  • itunes11.1.3  同期 できない
    自分には無関係、かと思っていましたが、iPod touchの容量不足から「チェックした曲だけ同期する」オプションを使い始めた途端、転送エラーが頻発するようになりました。たいがいは3回目で同期に成功します…十分に不良アプリ?

  • piapro studio vocaloid editor 使いやすい
    Piapro StudioはVer.1.2からクリプトン社以外のボーカロイド製品も使えるようになり、個人的にはやっと用途が出てきました。ソフトとしての出来はVocaloid Editor 3を遥かに凌ぐもので、操作感は良い意味で別物です(あくまでCubase7上での話、他のDAWは分かりません)。ただし、以下の点は注意が必要です。
    まず、Windowsユーザの観点からは操作がやや煩雑です。これはコンテクストメニュー(マウスの右ボタンクリック)を積極的に使うユーザインターフェースとはなっていないことによるところが大きいです。その代わり、操作感はMac版と共通かもしれません。かといってコンテクストメニューが完全に使われていない訳では無いため、ユーザインターフェース設計にロジックなり思想なりを感じることはできません。そういう意味では、酷い部類のユーザインターフェースではないかと。あと、日本語、英語ボーカロイドでの歌詞入力には問題ありませんが、少なくともスペイン語歌詞の入力はボーカロイドがスペイン語版でも音素記号に変換されません。結局、スペイン語などの場合はVocalod Editorを使わなくてはいけないようです(現状は)。
で、お約束です。
  • ヤマト 出淵 頭悪い、宇宙戦艦ヤマト2199 酷い、宇宙戦艦ヤマト2199 つまらない!!、ヤマト 2199 駄作
    まぁ、普通の検索エンジンならここへのリンクを表示しますわな。
    ただし、個人名を挙げて「頭悪い」とは書いたことはない筈。頭の良し悪しは社会に出れば直ぐに周囲には分かるもので、どの種の頭の良さが求められるかは分野によって違います。
    本ブログでは「プロとしての自覚の有無」、「論理性の有無」、「オリジナリティの有無への姿勢」の3点には突出してカラいのですが、頭の良し悪しは問いません。そもそも面識の無い人のことは分かりませんしね。でも、お金を払って入手した作品に対しては言いたいこと言っても罰は当たらない筈。
    アニメも作るとある監督は「絵のクオリティを下げてでも作品の納期を守る」訳ですが、これは「作品としてのクオリティ」を下げない限りにおいては正論であり有能ということになります。裏を返すと、「作品のクオリティが上がらないのに絵のクオリティを上げるために納期を守れない」のはその分野においては少なくとも有能とは言えないでしょうねぇ。

  • イデオン 絶望
    何故毎日?


 でわ、2014年までさようなら。

2013/12/28

2013年を振り返ってみる

 まだ今年も何日か残ってますが、会社も休みになりますし、もはや年末年始まったりモードです。

 会社の同僚が「正月攻勢と称して某国が某線を越えるのではないか」と心配していますが、個人的にはこの時期に動くことは賢明とは思えません。が、ちょっと某国に関する報道が以前と較べて減っているのが気になります。要は、中共と上手くいっていないのではないかという点が懸念事項ではある訳です。

 とは言え、2015年には朝鮮半島国連軍の戦時統制権が米国から韓国へ完全委譲されることは決まっており、また米国が非核化を条件に某国との不可侵条約締結も考えていることは米国自身が明言しています。事実関係として、某国、米国、中共は休戦条約を結びました(韓国は休戦していない)が、この休戦条約、今年になって某国が一方的に破棄を宣言し、米国もそれを公式に認めています。戦時統制権に韓国への委譲、休戦条約の実質的破棄という事実関係の文脈からは、「不可侵条約締結」はあながち想定されないシナリオでもない様なのです。ポイントは「半島非核化」、北から南まで全てですよ、もちろん。

 この辺りは裏取りしていくと、国内では報道されていない話がポンポン出てきて面白いです。

 で、我が国はというと、首相が靖国参拝したかと思うと仕事納めということで。まぁ国家100年の計の一部である筈だと信じてますからね。少なくとも事大主義はマジアカンでしょう、というのが今年の最大の教訓、国家も経済も仕事もね。米国の「残念」の意味ですが、TV報道での解説の説得力無さったらありません。米国はロジカルに怖いですからね、キャンペーン(大抵は褒め殺し)が始まったらもう手遅れですよ、おそらくここまでは想定通りの展開と思われますが。

 良くも悪くも来年は今年以上に国際情勢、世界経済に色々動きがありそう、との認識は同僚とも共有してますが、内容については云わぬが華ということで。IMF(国際通貨基金)とかEU(欧州連合)の公開資料とかに目を通しているとちょっとドキドキしますよ。アジアの事は、アジアだけ見てては理解できません。

 後は気のまま。
  • 9月以降は出社拒否も起こさず、時折PCを前に寝オチする始末。
     そもそも職場で倒れた原因が不眠症で、睡眠導入剤も飲まずに「寝オチ」なんてのはここ3年ほど無かったこと。きっと体調良くなっているって思いたいのが人情ではありますが。ただ仕事以外への粘りと言うかやる気は明らかに減退、まぁ歳のせいでしょうけどね。

  • 車の乗り換え。
     気が付けば9年乗ってたのねFIAT Nuova Panda(2004年型)、良い車でした。2004年型は色々と原価低減策をする前の型式なので、実は外見が一緒でも後の年代の同型車よりもインテリアはしっかりしていたのです。
     一応プレミアムコンパクトとの位置付けのFIAT 500シリーズですが、「インテリアにおける原価低減策」はしっかり継承されているのはちょっと残念。TwinAirエンジンはちょっと回し気味でナンボって感じですねぇ。

  • 「宇宙戦艦ヤマト2199」良いところ無く完全撃沈、覚悟の心中。
     酷い出来でしたけれども最期まで付き合いました、Blu-rayプレーヤーもわざわざ買ったのにねぇ。あの素材で事前の予想を大幅に凌ぐ物語の薄っぺらさ、いつもの事とは言えあの素材でアレが平気でできるって辺りが「性根がプロじゃない」って証拠かと。金出す人も相手は選ばないとさ。
     一部報道では「市場規模なんとか億年!」なんて報道もありましたが、ゆるキャラ「くまモン」の経済波及効果(推定、活動開始からの積算)の1/10以下ですからねぇ…「くまモン」にしても「ふなっしー」にしても、中の人の「ゆるキャラとしてのプロ魂」みたいなものを感じますよ、マジで。

  • 「パシフィック・リム」に救われる。
     ツッコミ所満載という点は認めるけど、理詰めの構成力は凄い。労作にして傑作、シナリオが酷いという人は映画の読み方を知らないと思うべき、カットの一つ一つまでがなんと饒舌なことか!VFXとライブアクションを同じ人間がデシジョンすることで、何故作ったか、どんな作品を作りたいかから始まって実際の作品までが理詰めの一品。
     あこがれや思い入れを理に落とし込めた時点で、某2199とは別次元になったと言えよう。米国では不評とのことだが、それはかなり映画リテラシーのレベルの問題じゃないのか。「スターウォーズ」の興行的成功による「映画における新たなるイマジネーションの不在」をウン十年ぶりに打破した作品であり、その意味では「2001年の宇宙の旅」の直系かと思う。イマジネーションだけならば「インデペンデンス・デイ」っつーミッシングリンクがあるにはあるのだが、あれはシナリオが良い意味で馬鹿過ぎるもんなぁ。
     あと「マーズ・アタック」は「どこかで見たことがあるような感じのちょっと曖昧だけどそれっぽい一連のイメージ」を具体化したという点で、「スターウォーズ」の流儀を尖鋭化したと言って良いのではないかと思う。問題は、そこを尖鋭化しただけでは面白くなる理由がないことで、その辺りが確信犯的に作られている点を面白がれるかどうかという意味で、やはり観客を選ぶ映画ではないかと思う。

  • キャプテン・ハーロック…ん?
     気になって調べてみたら国内興行収入5億円程度とか、やっぱり大赤字。「くまモン」との比較は…ケタが違うね。某2199と同じで、金出す人間は相手を選ばなきゃだめっつーか、どうしてこんな企画に大金が投じられたのか?存在自体がファンタジーな感じ。
     今時モーションキャプチャーとか「作り手にイマジネーションありません」と言ってるも同然で、面白い物が出来るはずもない。「ロボットもカイジューも動きは全て手付けです、それがこの作品にとって必須なのです」と監督が言いきってしまう「パシフィック・リム」とは雲泥の差。作品の有様やら金の使い方やら色々間違ってる点では「デビルマン」の再来かもよ東映さん。
     世間のレビューを見るに、映画リテラシー的な観点からは評価が二分、シナリオ、或いは物語展開をきっちり追えている人とそうでない人との意識差が歴然。フランスではシナリオは受けるかもしれんが、小説同様マンガっぽさは余計かと思います。

  • 3Dモデリング封印、海外ネットコミュニティとの断絶。
     体調優先のため、一応「病気にて休みます」と仁義は切っておいて3Dモデリング関係のコミュニティからいったん断絶。まぁ、英語でやり取りすることが多少負担になっていたし、自分の3Dデータの商用利用差し止めとかでてんやわんやした経験も大きい。
     参加していたコミュニティはポライトであることを基本としつつも押しつけがましくないフランクな側面をも持ちバランスの良いところなのだが、時折その辺りの空気を読まないニューカマーが現れて「浮きまく」っていたりするのは(日本人っぽかったりして)ご愛嬌。ちなみに私は一部の人間に米国人だと思われていた模様、やはりカナダ人や英国人とは物言いが違うようです。

  • PC更新せず、3Dモデリングから音楽寄りにシフト。
     もうメモリも売ってないようなロートルPCなのだが、取り敢えず困らないのでそのまま。かつては毎年のように更新していたのが嘘のよう。PCアップデートに使っていたお金は音楽関係のソフト購入費にシフトした感じ。
今日のところはこんな感じかな。

2013/12/13

フィアット「ツインエアエンジン」インプレッション- エコ運転への挑戦編2

 「ゆっくり発進+早めのシフトアップ作戦」が功を奏し、直近の約300kmで平均燃費が16.0km/?まで向上した。運転方法を変えて3日、0.1km/?/10kmぐらいの割合で上昇中だ。

 結局、オートマチックシフトモードは明らかな停止時しか使わなくなった。もちろんECOモードも一切使わない。通常のオートマチックモードでは比較的早く2速まで落ちるが、基本的にエンブレを使いたい状況だからむしろ願ったり適ったりだ。2気筒エンジンだからエンジン音に較べればエンブレはあまり効くほうじゃない。マニュアルシフトモードで2200回転を超えたらすかさずシフトアップ、トルクが必要ならばすかさずシフトダウン。凹凸が多い道故に、シフトマナーは走り方にダイレクトに現れる。

 運転のきびきび感は維持しつつどこまで平均燃費が上げられるか、挑戦はまだまだ続く。取り敢えずの目標は16.8km/?、旧愛車Nuova Panda(2004)での冬場の平均燃費だ。

2013/12/11

フィアット「ツインエアエンジン」インプレッション- エコ運転への挑戦編

 Twinairエンジンの燃費特性はかなりNuova Panda(2004)の1.2FIREエンジンと違うようだ。FIREエンジンでは、多少回転数が途中で上がっても、とにかくとっととシフトアップしてクルーズする方が燃費が良かった。

 対して、Twinairエンジンでは回転数が上がるとてきめんに燃費が下がる。つまり、ゆっくり発進が平均燃費を上げるうえでは吉ということだ。ゆっくり発進+早めのシフトアップで平均燃費はちびちびと上昇し始めた。ECOモードで漠然と運転してはそうはいかず、積極的なマニュアルモードでのシフト操作が必要のようだ。

 結局、高めのギアでもトルクが確保できるようにECOモードは使わなくなった。感覚的ではあるが、4速にあと200回転低い状態でシフトアップできれば(車載コンピュータがシフトアップさせてくれない)劇的に平均燃費が向上できるのではないかと思う。このあたりが調整可能かは来月にでもディーラーで聞いてみるつもりだ。

 とは言え、Twinairエンジンはとにかく回りたがる、回したくなる、回すと楽しい、楽しいのよ。エコ運転への道はなかなか険しい。

2013/11/30

フィアット「ツインエアエンジン」インプレッション:+デュアロジック編

 さて、現在の愛車はFIAT 500 Twinair、グレードについてはどうせエンジン、トランスミッションには関係ないから触れなくて構わないだろう。あと、カタカナ変換が面倒臭いので、以下はFIAT、Twinair、Dualogicなど英語表記のままとさせて頂く。「デュ」とかは入力からして面倒くさいのさ。

 1週間、主に通勤で使った印象は、「実に楽しい」。

 旧愛車のPandaも乗ってて楽しい車だったのだが、チョイと質が違う。Pandaは「走る、曲がる、止まる」がほぼ均等に楽しかったのだが、500 Twinairでは「走る」が突出して楽しい。これは重量+5%に対して馬力+40%というのがまず効いているのだろう。車重をあまり感じさせず、運転操作に対するレスポンスのダイレクト感がPandaより強いせいかと思う。「スピードが出せる」ことではなくて、「加減速がより思いのままになった」ことを楽しいと感じていると理解頂きたい。例えば、Pandaでもエンジンブレーキは多用していたのだが、3速⇒2速とシフトダウンする場合のみエンジンブレーキが効きだすまでラグが大きかった。500 Twinair+Dualogicではその種のラグはない。ただし、TwinairエンジンはPandaのFIREエンジンに比べれば高回転寄りのエンジンだから、エンジンブレーキの効きはPandaの方が大きい。

 Twinairエンジンは、低回転、特に1500回転以下では、腹に響くような「ドドド…」という低周波音を発することがある。これは正しいのだが、単に回ってる分には基本的に出ず、アクセルをある程度踏み込んでいて、かつその時にトルク不足となると出る。だから、その音が出そうだなと思えば実はシフトダウンすれば良い。そのような条件下では、Automaticモードではアクセルを踏み込むとサクッとシフトダウンしてくれる。アクセルをぐっと踏み込みんでシフトダウンよりちょっと早いタイミングでアクセルを緩めると、「ドドド…」の頭の「ドッ」が出るか出ないかぐらいでほとんどショックも無くシフトダウンする(アクセルを踏み込んだままだとシフトショックが出る)。Manualモードならばアクセルを踏込んだ状態でAutomaticモードに入れてシフトダウンのタイミングに合わせてアクセルを緩める、あるいは手動でシフトダウンすれば良い。Manualモード主体で1週間も乗れば、「ドドド…」を出すか出さないかはかなり意図的に使い分けられるようになると思う。

 今日気付いたのだが、FIAT 500のDualogicでは停止状態で2速に入れられる。まだ1回しか試していないが、発進時の「ドドド…」発生防止に2速発進は有効かもしれない。このあたりについては色々試してみてからあらためて書くつもりだ、

 Dualogic自体はさすがに旧愛車のPandaより格段に良くなっている。シフト操作と実際のシフトとのラグはあるものの、シフトショックは大幅に低減されている。また、Pandaでは鬼門だった(回避するための操作方法がついに見つけられなった)半クラッチ状態からクラッチオフ状態への切り替え時のショックは全く感じない。500Twinairではシフトのラグが走行状態やアクセル操作によって若干変わるが、これはシフトショックを低減するため制御によるものではないかと思う。

 不満点もひとつ挙げておく。500 TwinairではECOモードとCITYモードを独立してON/OFFできない。ECOモードをONにすると、CITYモードもONになるのだ。

 ECOモードというのは、エンジン及びシフト制御を低燃費、低排ガス放出量寄りに変更するモードである、最大トルク、馬力ともに抑制されるが、軽くラッシュに巻き込まれる通勤用途ではむしろ有難いモードだ。一方、CITYモードというのは市街地運転用に電動パワーステアリングのアシスト量を増やすモードだ。従って、CITYモードではステアリンがものすごく軽くなり、舵角感もけっこう変わる。旧愛車のPandaや500 1.2などはECOモードとCITYモードは独立してON/OFFでき、Panda時代はほぼECOモードON、CITYモードは購入直後に1回ONにしたことがあるだけで常にOFFだった。

 CITYモード時の舵角感の違いにはまだ慣れられず、走行中はECOモードはONだが、駐車時や発進時にはCITYモードをOFFにするためにECOモード自体を一時的にOFFにしている。

追記(2013/12/1):

 2速発進が可能であることに気付いたことをディーラーに話したところ、「Pandaではできませんでしたか?」。できた記憶はないのだが、いずれにしてもPandaじゃトルク不足で無理だったんじゃないかと思う。実際のところどうだったんだろう。